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マズローの欲求5段階説で読み解く、インターネット音楽の世界

マズローの欲求5段階説とは、アメリカの心理学者アブラハム・マズローが考案した、人間の欲求は5段階で構成されているとする心理学理論です。5段階で構成されており、低次の欲求が満たされるとその上の欲求を満たそうとするようになります。(以下1~5の順で満たそうとします)

  1. 生理的欲求
  2. 安全の欲求
  3. 社会的欲求
  4. 承認の欲求
  5. 自己実現の欲求

現代ではマズローの欲求5段階説を古いという声もあります。たしかに、下位の欲求が満たされていなくても上位の欲求を持つ場合があります。また、マズローは後に、自己実現の欲求のさらに上位に「自己超越の欲求」という6つ目の欲求を提唱しています。

今回は3~5に着目して、MeloConnextが掲げている「人とのつながり」とのお話をさせていただきます。

3. 社会的欲求(所属と愛の欲求)

社会的欲求とは、集団に属したい、誰かとつながりたい、愛されたいという欲求です。

ボカロP・歌い手・ファン・音楽好きといったコミュニティや集団に属すること、そして友人関係の構築や仲間意識を持つことが、この欲求に当てはまります。

近年、インターネットでの音楽活動を仕事にする人は急速に増えています。同じ活動者同士のつながりは、刺激を与え合う仕事仲間・活動仲間としての関係にとどまらず、活動とは関係なく「新たな友人」へと発展することも少なくありません。

ファン同士も同様です。好きな音楽や推しのアーティストがきっかけで仲良くなった、という経験がある方も多いのではないでしょうか。音楽は、人と人とをつなぐ架け橋になります。

私が事業において大切にしているのも、まさにこの「人とのつながり」です。音楽を通じて生まれるつながりは、活動者とファンの間だけでなく、ファン同士、活動者同士、そして音楽が好きなすべての人の間に広がっています。その一つひとつのつながりを大切にしたい——それが私の根本にある理念です。


4. 承認の欲求

承認欲求は、以下の二つに分かれています。

  • 低次の承認欲求:他者から認められたい、評価されたいという欲求
  • 高次の承認欲求:自分自身を認め、自尊心を満足させたいという欲求

現在インターネットに作品を投稿している活動者の多くは、少なからず「誰かに見てほしい、聴いてほしい」という気持ちがあるからこそ投稿しているのではないでしょうか。

誰かに曲を聴いてもらうこと自体も、一種の「つながり」です。再生回数やフォロワー数が増えて嬉しいと感じるのは、他者からの承認という形で低次の承認欲求が満たされるからです。数字は、承認を可視化したわかりやすい指標といえます。

インターネットやSNSの普及とともに、VOCALOID文化や「歌ってみた」などの二次創作文化は爆発的に広まりました。活動者が増えたことは文化の豊かさを示す一方で、実力がある人でも見つけてもらいにくくなり、数字が伸びにくくなっているという現実もあります。

だからこそ、数字だけに固執しない視点や価値観を持つことが大切です。「1万回再生」より「1人に深く刺さった」ことに価値を見出したり、数字には現れないところで誰かとつながれたと感じることも、承認欲求を満たすひとつの形です。


5. 自己実現の欲求

自己実現の欲求とは、マズローの階層の最上位に位置し、「自分がなりたい自分になりたい」「自分の可能性を最大限に発揮したい」という欲求です。他者からの評価や承認ではなく、自分自身の内側から湧き出る純粋な動機がここに当てはまります。

インターネット音楽の世界において、自己実現とは何でしょうか。

「自分の音楽を完成させること」「ずっと作りたかった曲を世に出すこと」「歌手として自分の限界に挑戦すること」
それぞれの活動者が描く「なりたい自分」の形は異なります。数字や他者の評価とは切り離されたところにある、自分だけの目標や表現の追求が、自己実現の欲求を駆動させます。

しかし実際には、自己実現は孤独な営みとは限りません。誰かとつながり、刺激を受け、支えられる中で、自分の可能性が広がることもあります。活動者がファンの声に背中を押されてより高みを目指したり、仲間との対話から新たな表現を発見したりすること。これはつながりが自己実現を後押しする瞬間です。

まとめ

MeloConnextが大切にする「人とのつながり」は、単に人が集まる場をつくることではありません。それぞれの人が自己実現へ向かう歩みを、つながりの力で支えることでもあります。音楽を通じて人と出会い、その出会いがまた誰かの創造や成長を生む。そういう循環をつくることが、私がこの事業で実現したい姿です。

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